題名のない音楽会

佐渡さんになってから、毎週見てるかも。題名のない音楽会
子供の頃は毎週欠かさず見てた音楽少女(笑)だった。音大入ってからかなぁ。日曜の朝に早起き出来なくなって見なくなって、暫く遠ざかって、子供生まれたら日曜の朝はレンジャーものやらライダーものやらプリキュアやらで、テレ朝大活躍。つけっ放しておくと「題名のない音楽会」になる。

今日出演したピアニスト、素晴らしかった。
ピアノに限らずアコースティック楽器は習得が難しい。”テクニックがある”という段階に行けてやっと「普通」くらいになるんだけど、その「普通」までの道のりが、果てしなく長い。
別にひけらかすわけじゃないのに、音楽に内容が伴っていないとまるでテクニックの披露にしか聞こえない状態になっちゃう。
テクニックは水面下に隠され、内面がぐぐぐっと出てる演奏。これ級になるには。。。本当に果てしない道のりなのですね。えぇ私もまだまだです。
クラシック音楽の場合、テクニックがなくて心だけ全面に出すと。。。うーん。これまた説得力に欠けてしまうので、難しいところです。

で、本日の出演者。辻井伸行さん。全盲のピアニスト。全盲だからスゴイとか全盲なのにスゴイとか、そんなんじゃないです。彼の今までの心の鍛錬がそのまま音になってエネルギーになって、人の心をぐぐっと掴んでいたようなかんじ。まだ20歳だそうですが、心の年齢はずっと上みたい。


テクニックは練習さえすればつくが、表現力っていうのは練習だけでは習得できない。その人の経験値で変わってくるものだと思う。一体、辻井さんは生まれて20年間でどれだけ心を鍛錬して磨いて上を向いてそして傷ついて、頑張ってこられたのだろうと思った。あの方の音楽は、傷の痛みを知っている音楽だったよな。20歳なのに。いろいろ経験してこられたのだな。とちょっと(ちょっとか?)年上の自分は、ちょっと偉そうに思ったりした。私もがんばろっと。